2012年9月10日月曜日

猫回虫




リリィとバトンタッチするかのように現れた、まるでリリィの形見みたいな女の子。
子猫のアスールが、先日重篤な症状に陥ってしまいました。

私が推定生後2ヶ月を過ぎた頃に駆虫していれば、苦しませずに済んだかもしれません。
ごめんね、アスール。
子猫経験の浅い私は、回虫でこんな恐ろしいことを招く場合があると初めて知りました。

アスールは7月4日に突然道路に飛び出し、辺りに母猫兄弟おらず、ガリガリで近寄ると「ニャー!」と救いを求めてきた子。ガリガリで300グラム、推定4週目でした。現在、推定3ヶ月半。
500グラムの頃、既に回虫がいることは分かっていましたが、体重も体力もないため、もっと力が付いてから駆虫しましょう。となっていました。
生のお肉と内臓と骨、それに野菜類。と、経口寛容も順調に、好き嫌いなく手作り生食を食べ、とても元気に育っていました。

回虫さんからすると、この栄養豊かな環境は、自分(回虫)が育つ豊富な土壌だったようで…
回虫というのは、健康な成猫ではほぼ耐性を持っており、回虫卵が体内に入って来ることがあっても自然と下され、子猫の時いても自覚症状無くいつの間にか成猫になって自然に下っていた。なんてこともあるそうなのですが、子猫の場合では、アスールのように重篤症状を起こす場合もあり、そうなると命を落とす程危険を伴います。
アスールの場合、一緒に体内で育った回虫さん達が大きくなり、子猫の細い腸の中でうごめき、回虫そのものが腸に詰まり閉塞気味になり同時に炎症も起こし腸が腫れてしまった…ようなのです。
今回の処置がもう少し遅れると、完全に腸閉塞となり、すると命を落とす危険性が高まります。

そして回虫でなくとも、子猫の嘔吐や下痢・食欲不振といった症状は、脱水症状が一番怖いのです!
何はともあれ、とにかく早い対処が第一です!
子猫はあっという間に脱水症状に陥り、そこから命を落とす子も少なくありません。
子猫の食欲不振、嘔吐、下痢などの症状が見られた場合には、まだ元気そうに見えても、
「もうちょっと様子を見よう」と思わず、元気のあるうちに、
とにかく獣医さんへ問い合わせるなり行くなりで、脱水を未然に防ぎましょう!!
もう1~2日様子を見る…この一日で明暗が分かれることになりかねません。


※免疫の落ちている時に生手作り食は注意が必要です。
健康な状態では、犬猫は生肉等に対し胃酸により強力な殺菌能力がありますが
免疫低下により、その強度の胃酸が劣る恐れがあるためです。
生食を与える場合は一度冷凍(これにより寄生虫は死にます)したものをあげます。
それでも心配な場合は、表面のみ火を通し、中が生。という状態にしても良いでしょう。
今回猫缶フードを使った理由は、加熱加工(殺菌)されたもので趣向性が高い、ということ。
それから、子猫の経験が浅かったため、状態の急激な悪化に面食らい、必要以上に免疫低下を案じ、恐る恐るになっていたため。
もう一つ、とにかく食欲がなかったので、何でもいいからとにかく何か食べてくれたら…という理由です。

この趣向性というのはくせ者で、趣向性が高い=栄養のクオリティが高い、ではありません。
逆に、例えどんなに消化に適さなくても、何が入っていたとしても、全く栄養価のないものでも…
「猫が喜んで食べる匂い」にフォーカスし研究したもの=優れた趣向性です。
猫にとって最も消化しやすいもの。という点でも、酵素が豊富な生の自然食が一番です。
加熱加工されたものには酵素は含まれず、なお、猫缶やフードには猫の消化に全く適さない穀類や様々な異種タンパクのものが含まれていることも多く、生自然食より消化に良いとは言えません。

今回の件で感じたことは、やはり本来猫が必要としている食物は「生」だな、ということです。
アスールも、食欲ない時は何をどう与えても無理。食べられませんでした。
絶食が続き少し食べれるようになってきたら、お腹が空いて、猫フードより手作りごはん(生)を欲していました。
獣医さんに生ものは特に今は与えない方が…と言われていましたが、元気になってくると、
他の猫達の食事にも顔を突っ込む程、生を欲していました。
猫の身体は完全肉食。
生の肉や内臓、獲物の臓器の中の消化された野菜や善玉菌などを食べて生きるよう出来ているのです。
食べられるようになってきてからは、フードより手作り自然食への要求度の方が断然高かったです。
生きていくために有益で必要な栄養素を、本能的に察知する能力があるのでしょう。
加熱により酵素は破壊されてしまいますが、健康のためには酵素が必要です。
アスールのその後の回復力・うんち消化率も非常に良く、みるみる元気になってくれました。

キキもタウリン欠乏状態で来た頃、今まで食べたことない生の自然食を出すと夢中で食べました。
通常、猫の手作りごはんへの移行は大変苦労します。
しかし命の危機にさらされたからでしょうか、キキは以来すっかり生自然食派です。

獣医さんが出してくれた、フェロビタⅡには非常に助けられました。
何も食べられなくなっている時、与えても何でも吐いてしまう時、
このチューブ状で練り系の高栄養食品は、口を開けて上あごに塗ってやることで唾液に溶け栄養を吸収出来ます。
生でも加熱でも、ペースト状の肉や猫フードでも卵黄でもダメな場合、固形ではないので、
上記の状態でも吐くこともありませんでした。
(アスールの場合です。更に吐き気止めと応用しています。
水でも吐く場合は有効ではないかもしれません。)

今回、ステロイド1ショット。抗生物質の注射2ショット。を最小限ということでしています。
アスールは生後3ヶ月だったので大丈夫だったのかもしれませんが、
生後2ヶ月未満の場合、その後のバイタルフォースに影響出ることがあるのでより注意が必要です。


ナチュラルケアはとても大事。しかし、今回のケースのように急を要する重篤な症状、
こんなとっさの時には直接的な西洋医学も上手に取り入れ状況改善することも、ケース・バイ・ケースで時には必要だと、私は思っています。

では、今回の症状詳細はどうでしょうか?
ここにアスールの症状データを記載します。
猫回虫や脱水症状など、何かの参考になれば幸いです。

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★1日目★
朝ごはんを食べない。昼、下痢っぽい粘膜便。夕、お刺身3切れ食べたものの約3時間後に嘔吐。
元気はあるが、その後一切食べようとしない。水はよく飲む。
その時動物病院はとっくに閉まってる時間。翌朝、獣医さんへすぐ行く。
夜もほんの少し食べたものを、またすぐ嘔吐。
これまで嘔吐の色は、胆汁や胃液等の色味(黄色や緑がかった色)はない。
夜中~朝のうちに、飲んだ水を吐いてはまた飲み、又吐いて、を2回繰り返した。
嘔吐の内容物は、食べたそのものの色、水なら無色。
下痢の間隔もだんだんと狭まっていく。

★2日目★
朝方4時頃より、あっという間に酷い嘔吐と下痢を繰り返す。
色は黄土色、軟便→水下痢という感じで、血は混ざってない。
水も飲むが、全て吐く。しかし以外にも元気はあり。朝一番に獣医さんへ。
猫パルボは酷い血便だそうで、おそらくパルボではないとのこと。検便で回虫がいた。症状の原因は厳密には不明。
回虫駆除(虫下し)と吐き気止め注射、輸液を行い、元気がありそれほど脱水もしていないので
抗生剤とステロイドは投与せず様子を見ることに。その他、下痢止めと吐き気止めの注射とお薬。
猫は食べないといけない動物なので、このような場合、吐き気止めをしてでも食べさせた方が良いとのこと。
帰宅し、少しして下痢便の中に太い糸のような長さ10センチ程の回虫が3匹出た!
薬の効果か、嘔吐はせず、しかし食欲も全くなし。
依然下痢は止まらず、おしっこのような水下痢+粘膜便を2~3時間置きに繰り返す。
虫下し後、緑色がかった便も2回ほど出た。
色々試みるも何も食べようとしてくれず、水もあまり飲まなくなった。
脱水気味になっていたので、生卵黄を薬と一緒にシリンジで強制的に飲ませた。
これは吐かなかった。だるそうに、だんだんと元気がなくなっていく。
輸液はしたので、それだけが救い。

★3日目★(以下、経過記録)
午前6時半 朝食 生卵黄1こ 薬を混ぜて
午前8時頃 嘔吐 色は薄い黄色(卵と水そのもの)
午前10時頃 昨日~今朝まで下痢嘔吐を繰り返し、元気もなくなり脱水気味に。
       病院で輸液とフェロビタⅡを3口(口の中に入れる)
       抗生物質と吐き気止めとステロイドの注射
      (フェロビタⅡ「以下、フェロビタ」は、獣医さんが出してくれた高栄養食品)
午前11時頃 病院から帰り、すぐ下痢。内容物殆ど無し、クリーム色の水下痢
       お水沢山飲む
自宅で午後1時半頃 1時間外出し戻るとまた下痢していた。フェロビタ3口(投与)
          他、試してみても全く食べたがらない(無理にはあげてない)
午後2時 朝より元気がない、疲れてる、昨日も遅かったし何かと起きてるので眠そう。
午後2時半頃 おしっこ。せっかく起きてるので、フェロビタ3口弱(投与)
       嘔吐なし。他の食べ物は全く食べない。ゆっくり眠らせる。
午後4時 ぐっすり仰向けで熟睡している。フェロビタ食べさせたいが、気持ち良さそうなので、
     もう少し寝かせる。
午後4時半 自分で起きたので、フェロビタ3口(投与)
      指に残った分を少し舐めてくれた。
      置いてある手作りササミペーストや猫フードなどの方に行き、
      匂いを嗅ぎ、ササミをペロッ舐め、少し食べようとした。自らそうしたのは初。
 (免疫落ちてる時に生ものは避けた方が無難。しかし生ものが一番消化に良い。
      何も食べたがらないので、趣向性ある猫缶も試みる)
      以前昨日より元気はないが、少し良くなってきたかもしれない。その後すぐ寝る。
午後6時  病院で輸液とフェロビタ3口(投与)
午後6時半 病院から戻ってきて、すぐ下痢。粘膜便。フェロビタの色味が出た。
午後7時半 フェロビタ3口(投与) 薬を混ぜて。その後寝る。
午後8時半 起きて、おしっこ1回。点滴の色に近い黄色。水をよく飲む。
      猫フードは自ら食べない。匂いもそむける。
      すぐ後に下痢。水溶性だが、フェロビタの色に近付き、素直な下痢って感じになって
      きた。(今まではおしっこみたいな水下痢+ドロッとした半透明な粘膜便。)
午後9時前 フェロビタ1口の半分(投与) 水をよく飲む。
午後11時 フェロビタ3口(投与) 水をよく飲む。目に力が付いて来た
      ハナの生肉ミンチをちょっと食べたそうにした!(食べてないけど)      
      すぐ後に、おしっこっぽい水下痢。薄い黄土色っぽい。その後、就寝。
      今日は朝一で吐いた後、吐き止め注射してから今まで一度も吐かなかった。
午前1時過 寝て起きて、かなり元気が出て来た。
      撫でる手にじゃれつく、ヒモで遊ぶ、タオルで遊ぶ
      動きが俊敏になってきた。

★4日目★
午前未明  朝5時に起きたら、おしっこ1回と下痢1回がトイレにしてあった。
      下痢は黄土色で粘性、水分量かなり減って普通の下痢っぽい、
      おしっこも普通の尿
      遊びたくてかなり元気にじゃれつきダッシュもするようになっている。
午前5時半 おしっこ1回、普通の尿
      体力のため、大人しく寝かせようとケージに入れてもケージの水をひっくり返すほど
      じゃれて元気。あんかの上にもいかなくなった。
午前6時  フェロビタ2口(投与) 薬を混ぜてあげた。
      少しお腹が空いてきてる様子が見られるが、まだ自分からは食べない。
      昨日朝吐いたので、様子見のためにフェロビタの量、少なめで投薬。
午前6時半 サーモンお刺身を湯がいてフレーク状にしたものを試しに手からあげた。
      米粒2つ程度だが、自分から食べた!まだ食欲は戻らないが、更に改善の兆し。
午前8時  猫缶フードを食べた!ほんの少しだけだが、自らお皿の方へ行って皿から食べた。
午前8時半 フェロビタ1口(投与)
午前9時  病院で、輸液と吐き気止めと抗生物質注射
午前11時 おしっこ1回、普通の尿
午前11~1時半の間 下痢1回、黄土色で水分減って少し形づいてきた。おしっこ1回。
午後1時  鶏肉ごはん卵和え、鶏皮と肉を極小5かけ食べた。
      フェロビタ3口(投与)
午後3時  猫缶フードを自らティースプーン1杯くらい食べた!
      プラス、フェロビタ2口(投与)入れた
午後3時半 おしっこ1回、普通の尿
午後5時半  猫缶フードをティースプーン1杯弱、下痢~軟便に変わった1回、形付いて来た。
午後6時  病院で輸液
午後7時  おしっこ1回、普通の尿
      フェロビタ3口(投与)、薬を混ぜて
午後7時半 猫缶フード少しと鶏肉とレバーと野菜のミンチの生
      猫缶フードより、明らかに生ミンチを勢い良く食べた(量もいっぱい)      
      その後、軟便(量が凝縮されてきた)、おしっこ1回
午後10時半 猫缶フード少し、フェロビタ2口(投与) おしっこ1回
午前0時  フェロビタ1杯分をお皿に入れて、部屋に置いておくことに(朝まで食べなかった)

★5日目★
午前5時半 猫缶フード5分の1缶に薬混ぜてあげ、完食後、うんち(水分がかなり吸収されたうんち
      になってきた)
午前6時  水を飲む
午前7時半 少しだけ、生の手作りごはんを食べた。おしっこ1回
午前9時  うんち1回。水分が吸収され、やわらかいが形になったうんち。
午前9時半 手作り生ごはんをほとんど1食分食べた。食欲元気共に、かなり出て来た。
      明らかに猫缶フードより手作り生ごはんを欲しがる。

この後、みるみる元気に回復。食欲も旺盛に戻り、うんちも調子良い。
その後、いつも通りの健康なアスールに。


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